2018・観賞した映画


 12/15  モリのいる場所

山崎努と樹木希林という、ともに日本映画界を代表するベテランが初共演を果たし、伝説の画家・熊谷守一夫妻を演じた人間ドラマ。30年間もの間、ほとんど家の外へ出ることなく庭の生命を見つめ描き続けたという熊谷守一=モリのエピソードをユーモラスに描いていく。昭和49年の東京・池袋。守一が暮らす家の庭には草木が生い茂り、たくさんの虫や猫が住み着いていた。それら生き物たちは守一の描く絵のモデルであり、じっと庭の生命たちを眺めることが、30年以上にわたる守一の日課であった。そして妻の秀子との2人で暮らす家には毎日のように来客が訪れる。守一を撮影することに情熱を傾ける若い写真家、守一に看板を描いてもらいたい温泉旅館の主人、隣に暮らす佐伯さん夫婦、近所の人々、さらには得体の知れない男まで。老若男女が集う熊谷家の茶の間はその日も、いつものようににぎやかだった。


10/23 人魚の眠る家

経営者の播磨和昌(西島秀俊)と妻の薫子(篠原涼子)は2人の子供を授かるが、娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した化面夫婦の元に、ある日突然、悲報が届く。「娘がプールで溺れた…」愛する我が子は意識不明のまま、医師から回復の見込みがないと言われる深く眠り続ける娘を前に、究極の選択を迫られた夫婦が下した決断、その残酷な運命の歯車を動かしていく。


 6/17 ワンダー 君は太陽

先天性の遺伝子疾患で人と違う顔で生まれてきたオギー。27回もの手術を受けてきた彼は、10歳まで自宅学習を続けてきた。両親と姉のヴィアは、そんな彼を暖かく見守っていた。5年生になるタイミングで学校に通うことを決めたオギーは、勇気を出して好奇心いっぱいの顔でオギーの顔を見つめる同級生たちの中に入っていく。意地悪にも負けず頭の回転が早くユーモアもあるオギーの魅力に気づいたジャック・ウィルは、オギーと仲良くなるのだが…。 ジュリア・ロバーツ/オーウェン・ウィルソン   


 6/17  羊と鋼の森

北海道育ちの外村直樹(山崎賢人)は、高校でピアノの調律師・板鳥宗一郎(三浦友和)と出会い、板鳥の調律したピアノの音色がきっかけで調律師を目指すことに。やがて板鳥のいる楽器店で調律師として働き始め、先輩に同行した仕事先で高校生の姉妹ピアニスト和音と由仁に出会う。


6/11  終わった人

大手銀行の出世コースから外れ、子会社に出向したまま定年を迎えた田代壮介(舘ひろし)は、喪失感からネガティブな発言を繰り返す。以前の輝きを失った夫と向き合えない美容師の妻・千草(黒木瞳)との間に溝ができ、満たされない気持ちから再就職先を探すが、うまくいかない。そんな中、ある人物と出会ったことで運命が大きく動きだし……


6/2 妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ

平田家に泥棒が入り、長男・幸之助(西村まさ彦)の嫁・史枝(夏川結衣)がひそかに貯めていたへそくりが盗まれる。自分の身を心配せずにへそくりをしていたことに怒る幸之助に対し、史枝は不満を爆発させ家を出ていってしまう。家事を担当していた彼女がいなくなり、母親の富子(吉行和子)も体の具合が良くないことから、父親の周造(橋爪功)が掃除、洗濯、炊事をやることになる。しかし、慣れない家事に四苦八苦するばかりで……。


6/2  万引き家族


高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活費は、万引きで稼いでいた。社会という海の底を這うような家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲よく暮らしていた。冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく…。


 4/9    ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書

ベトナム戦争の最中だった1971年、アメリカでは反戦運動が盛り上がりを見せていた。そんな中、「The New York Times」が政府の極秘文書“ペンタゴン・ペーパーズ”の存在を暴く。ライバル紙である「The Washington Post」のキャサリン(メリル・ストリープ)と部下のベン(トム・ハンクス)らも、報道の自由を求めて立ち上がり……。


 4/9 娼年

日々の生活に充実感を感じられず、ただバーテンダーのアルバイトに通うだけの日々を送る森中領の前に、御堂静香という謎めいた女性が訪れる。仕事の後で静香の部屋に誘われた領は、“情熱の試験”として耳の聞こえない少女・咲良とセックスするよう促される。静香は「Le Club Passion」という女性専用のコールクラブを経営しており、その試験だったのだ。咲良の推薦で合格した領は、娼夫として女性たちの秘められた欲望を満たす仕事を始める。    


3/28   北の桜守

 1945年、樺太で暮らす江蓮てつ(吉永小百合)は、8月にソ連軍が侵攻してきたために2人の息子と一緒に命からがら北海道の網走まで逃げる。凍てつく寒さと飢えの中、てつたち親子は必死に生き延びるのだった。1971年、アメリカで成功を収めた次男の修二郎(堺雅人)は日本初のホットドッグ店の社長として帰国し、網走へと向かう。


2/3  羊の木

ある寂れた港町“魚深”にやってきた見知らぬ6人の男女。平凡な市役所職員・月末は彼らの受け入れを命じられた。 受刑者を仮出所させ、過疎化が進む町で受け入れる国家の極秘プロジェクト。月末、町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は知らされなかった。しかし、月末は驚愕の事実を知る。「彼らは全員、元殺人犯」犯した罪に囚われながら、それぞれ居場所に馴染もうとする6人。素性の知れない彼らの過去を知ってしまった月末。そして、港で発生した死亡事故をきっかけに、月末の同級生・文を巻き込み、町の人々と6人の心が交錯し始める…。    


 2/3  嘘を愛する女

話好きな研究医の恋人・小出桔平(高橋一生)と5年にわたって同居している食品メーカー勤務の川原由加利(長澤まさみ)。ある日、桔平がくも膜下出血で倒れて寝たきりになってしまう。さらに彼の運転免許証、医師免許証が偽造されたもので、名前も職業もうそだったことが判明。彼女は探偵の海原匠(吉田鋼太郎)と助手キム(DAIGO)に桔平の素性調査を依頼する。そして桔平が執筆中だった小説が見つかり、そこから瀬戸内のどこかに桔平の故郷があることを知る由加利だったが……。


1/30  祈りの幕が下りる時

 

滋賀県に住む女性が東京都葛飾区で殺され、松宮(溝端淳平)ら警視庁捜査一課の刑事たちが担当するが、捜査は難航する。やがて捜査線上に女性演出家・浅居博美(松嶋菜々子)の存在が浮かび上がり、近くで発見された焼死体との関連を疑う松宮は、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が記されていることを発見する。そのことを知った加賀恭一郎(阿部寛)は心を乱し……。


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