利休にたずねよ
3,000もの兵に取り囲まれ、雨嵐の雷鳴が辺り一帯に響き渡る中、豊臣秀吉(大森南朋)の命によって切腹しようとする茶人・千利休(市川海老蔵)の姿があった。ついに覚悟を決めて刃を腹に突き立てようとする彼に、利休夫人の宗恩(中谷美紀)は「自分以外の思い人がいたのではないか?」という、かねてから夫に抱いていた疑念をぶつける。その言葉を受けた利休は、10代から今日に至るまでの波瀾(はらん)万丈な道のりを思い出していく。 (12月)
潔く柔く きよくやわく
高校1年生のカンナ(長澤まさみ)は、思いを通じ合わせていた幼なじみのハルタ(高良健吾)を交通事故で失ってしまい、それを機に新たな恋ができなくなってしま う。時はたち、映画宣伝会社で働くようになった彼女は、出版社に勤める赤沢禄(岡田将生)と知り合う。何かとぶしつけな言動を繰り出してくる赤沢に憤慨しては反発するカンナだったが、意外な優しさを見せる彼のことが気に掛かるようになっていく。心の距離が近づいていく中、カンナは赤沢にもつらい過去があったことを知ってしまう (11月)
人類資金
終戦後、ひそかに回収されたというM資金と呼ばれる旧日本軍の秘密資金。それをネタにした詐欺を行い続けてきた真舟(佐藤浩市)は、石(森山未來)という青年から彼が所属する日本国際文化振興会なる財団の人間に会うよう迫られる。だが、財団のビルに足を踏み入れた瞬間、高遠(観月ありさ)が率いる防衛省秘密組織の一団に襲撃される。石の助けを借りて逃げ出した真舟は、そのまま本庄(岸部一徳)という男に引き合わされ、50億円の報酬と引き換えに某投資ファンドが管理する10兆円ものM資金の奪取を持ち掛けられる。 (11月)
凶悪
ある日、ジャーナリストの藤井(山田孝之)は、死刑囚の須藤(ピエール瀧)が書いた手紙を持
って刑務所に面会に訪れる。須藤の話の内容は、自らの余罪を告白すると同時に、仲間内では先生
と呼ばれていた全ての事件の首謀者である男(リリー・フランキ ー)の罪を告発する衝撃的なも
のだった。藤井は上司の忠告も無視して事件にのめり込み始め…。
そして父になる
申し分のない学歴や仕事、良き家庭を、自分の力で勝ち取ってきた良多(福山雅治)。
順風満帆な人生を歩んできたが、ある日、6年間大切に育ててきた息子が病院内で他人の子どもと
取り違えられていたことが判明する。血縁か、これまで過ごしてきた時間かという葛藤の中で、そ
れぞれの家族が苦悩し…。
許されざる者
少年H
1997年に発表されベストセラーを記録した、妹尾河童の自伝的小説を実写化したヒューマン・ドラマ。 昭和初期の神戸。洋服仕立て職人の父・盛夫(水谷豊)とキリスト教徒の母・敏子(伊藤蘭)の間に生まれた肇(吉岡竜輝)は、胸にイニシャル「H」が入ったセーターを着ていることからエッチというあだ名が付いていた。好奇心旺盛で曲がったことが嫌いな肇だったが、オペラ音楽について指南してくれた近所の青年が特別高等警察に逮捕されるなど、第2次世界大戦の開戦を機にその生活は暗い影を帯びていく。やがて、彼は盛夫に対するスパイ容疑、学校で行われる軍事教練、妹の疎開といった出 来事に直面し……。
夏の終わり
作家、尼僧として活躍する瀬戸内寂聴が自身の体験を基につづったロングセラー小説を映画化。結婚して子どももいる年上の作家・慎吾(小林薫)と長きにわたって一緒に生活している知子(満島ひかり)は、慎吾が妻と知子の間を行き来する生活に不満もなく、妻と離婚してほしいと思ったこともなかった。そんなある日、かつて彼女が家庭を捨てて駆け落ちした相手の涼太(綾野剛)と再会。それ以来知子の心は揺らぎはじめ、慎吾との関係を継続させつつも涼太と以前のような関係に戻ってしまい……。
スマイル・アゲイン
ヨーロッパの一流クラブやFIFAワールドカップで活躍したサッカーの元スター選手、ジョージ・ド
ライヤー(ジェラルド・バトラー)は、やり直そうとやって来たアメリカで元妻のステイシー(ジ
ェシカ・ビール)が再婚を考えていることを知る。そんなある日あることがきっかけで息子ルイス
(ノア・ロマックス)のサッカーチームでコーチを依頼されたジョージ。子どもたちの母親にモテ
モテのジョージだったが、ルイスとの関係がぎこちなくなってしまい……。
最愛の大地
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争下の1992年、セルビア兵に捕まり収容所に送られたアイラ(ジャーナ・マリアノヴィッチ)は、女性としてのプライドをズタズタにされるような日々を送っていた。そんな中、以前付き合っていた将校ダニエル(ゴラン・コスティッチ)から、肖像画の制作を依頼される。やがて二人の間に愛が再燃するが、一方で戦況はさらに悪化していき……。
終戦のエンペラー
1945年8月30日、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の司令官としてダグラス・マッカーサー元帥(トミー・リー・ジョーンズ)が日本に上陸。彼は日本文化に精通している部下ボナー・フェラーズ(マシュー・フォックス)に、太平洋戦争の真の責任者を探し出すという極秘任務を下す。わずか10日間という期限の中、懸命な調査で日本国民ですら知らなかった太平洋戦争にまつわる事実を暴き出していくボナー。ついに最大ともいうべき国家機密に近づくが、彼と敵対するGHQのグループや日本人たちの一団が立ちはだかる。
アンコール
寡黙でとっつきにくい性格が災いし、周囲から筋金入りの頑固おじさんとして扱われ、息子とも溝ができてしまっているアーサー(テレンス・スタンプ)。そんな彼が愛してやまない、性格の明るい妻マリオン(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)のガンが再発してしまう。そんな中、彼女が在籍するロックやポップスの名曲を歌う合唱団「年金ズ」が国際コンクールの選考大会に出場することに。治療などで練習に参加できないマリオンの代理で「年金ズ」のメンバーになるアーサーだが、個性豊かなメンバーや慣れない合唱に面食らってしまう。 (7月)
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